萌え息吹いた山の幸を食卓にのせて、春を味わう頃、「住職のお話」へ、

ようこそお越し頂きありがとうございます。

四月は新入生、新入社員、新しい一歩を踏み出す季節です。

昔、ピカピカの一年生"テレビでよく目にしたランドセルのCM、

ご記憶されておられる方も多いのではないでしょうか。

四月。体には少し大きめのランドセルを身に着けて、キラキラした子を愛でる季節です。

心が洗われるような清々しい気分になります。子どもたちの未来に

幸多かれ!!と願うばかりです。

我ら、老いも若きもピカピカの〇〇才"になりたいものです。

サビない、豊潤な気持ちで暮らさねばと思います。

そして、誰もが子どもたちの「先生」であらねばと思います。

きて見せる人であり、様をかす人です。

他人の子ども、見知らぬ子どもであっても、挙動不審であったり、

元気がなかったり、困っている様子であったり、そのような子どもを見かけたら

まずは声をかけましょう。「こんにちわ」・「こんばんわ」・「どうしたの?」・「何か困っているの?」

と、訊いてあげたいものです。昔は、地域社会で子どもを育み守るのが当たり前でした。

ところが、今はどうでしょう。小学校の中には、知らない人と口をきいてはいけないと

指導しているところがあるとのことです。確かに、昔と比べて物騒な事件が多発の

世の中であるがゆえに、その指導を100%否めませんが、これこそ本末転倒。

そのように感じるのは愚僧だけでしょうか。

ピカピカの元気をくれる子どもたちに、あたたかな光をお返しするのが、

我々の使命ではあるまいか・・・そのように感じるのです。

何事においても、お節介は好ましく思われない場合が多いです。

しかしながら無関心はよくありません。まして子どもたちは、一人では

安全に生きてゆくことは出来ないのです。少しはお節介になってみては如何でしょうか。

そして、子どもたちには、原動力・行動力を、しっかり身につけてもらいたいと思います。

何らかの危険を察知すれば、近くの大人、店、交番、警察、民家・・・

走ってゆき「助けて!」の声をあげてほしいと思うのです。

子どもが声をあげやすいように、仏頂面はよくありません。

穏やかなあたたかい笑顔を心掛けたいと思います。

笑う門には福来る。笑顔で暮らさねば!そのように感じ入る愚僧であります。

昨日の雨に洗われて、葉桜が美しく映えるかけがいのない刹那です。

                          合掌

平成三十年(2018年) 四月 佳き日