晩夏。二百十日を過ぎ、見上げると、夏空は秋空へと移ろいでおります。

この時期、体調を崩しやすいので、くれぐれもお気をつけて頂きますように。

「住職のお話」始めさせて頂きます。

愚僧が住職を務めるもう一つのお寺、岐阜県関市の洞泉寺に例年通り8月19日に入り

21日に盂蘭盆会の法要を執り行いました。

愚僧が中学2年生まで住まいした寺でもあります。

諸事情により、この夏を最後に洞泉寺を卒業させて頂きました。

檀家様にお別れの挨拶を致しました。不覚にも涙を流してしまいました。

生まれ育った寺、子供時分の色々な出来事を懐かしく切なく思い出し、

何とも知れない感情が入り混じり、つい涙したのであります。

帰宅して、家内にそのことを話しますと、家内が満面の笑顔で、

「あら〜おとうさん、良かったね〜。たまには泣かないとドライアイになるからね〜」

この言葉と笑顔に思わず笑ってしまいました。

それまで、しみじみとした想いをもって、少々センチメンタルに

なっておりましたが、家内のお陰で、郷愁はいっぺんに吹っ飛び、清々しさと

すべてに感謝する気持ちでいっぱいになりました。

そして、それほど遠くない、鳳林寺の住職の卒業は、この妻がいる限り、

明るく、清々しく、勇退出来ると確信致しました。

手前みそのお話になり申し訳ございません。

さて、9月23日、秋季彼岸会法要を、9時から12時、本堂にて執り行わせて頂きます。

檀家様のみならず、皆様もお参り下さいませ。沢山の方々とお会いできますことを  

 心より楽しみにお待ち申しあげております。

 前述の明るい女性の声が・・・「おとうさん〜!御飯ですよ〜なんかさっき

 土いじりしてたよね。手洗って、早く来て〜」

 夕食は必ず家族揃ってが、我が家流であります。ペンを置かせて頂きます。



合掌

令和元年(2019年) 九月 佳き日